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閲覧数:46172 2023年07月14日 [更新] 修正 削除 不適切申告
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1:Masato更新日:2012年01月18日 22時35分
中間管理職OTです。
個人的感覚というかなんとなく経験してきた感じでコメントいたします。
実際にキッチンに立って調理を行うのは、バディバディさんもおっしゃっているとおり、「実践トレーニング」なので、そこに至るまでには事前の基本的なトレーニングが必要かと思います。
たとえば包丁動作ですが、うちの職場では「切れない包丁(グラインダーで刃を落としてある)」を準備して、粘土などを使って切る練習をしたりします。麻痺側の上肢をどれくらい使うかというところを見ておかなければならないのと同時に、仮に片手(非利き手)で使用する場合、単に「使う手が変わった」だけでなく、「片手で使う」ことによるコツがあります。どのような握りで、刃のどの部分を使うとうまく切れるのか。。。といったことは単に「非利き手で片手使用」というだけでない要素があります。
食材を用いて練習する場合は、「おかずの一品」でやるよりたとえば「サラダのキュウリを切る練習」みたいなところから始める方が安上がりかと思います。
あと、片手調理用の道具はいろいろとありますが、基本的にはまず「普通の道具を使ってみる」ことから始めることをお勧めします。これまで主婦としての実績を積んできた方であれば、「自分の身体の動きに合わせた工夫」をご自身で見つけられることも多いです。「やりにくそうな部分をカバーする道具を工夫する」という形で関わってあげると、自助具に対する受け入れもよく、効果的な道具を見つけられると思います(頭ごなしに持ってきた道具が使えないと「これダメ」で終わりですが、不十分でも困った部分に配慮されていると「もう少しこうであれば」という話になりやすい)。
最後に、「調理」と限定してしまわずに「台所仕事」と少し範囲を拡げて考えるのも必要かもしれません。調理に関連したこととして、「湯を沸かしてお茶をいれる」とか「食べたあとの茶碗を洗う」といったことも実際の生活には必要ですし、調理につながる段階付けとして有効かと思います。
以上 長文失礼しました。ご健闘をお祈りしています。
2:バディバディ更新日:2012年01月21日 00時27分
>1 への返信
masatoさん、非常に丁寧なレスありがとうございます。
ご助言頂いた大まかな流れは、私自身がイメージしているものと大体は重なりましたが、「普通の道具」の使用に関して特に参考になりました。
我々は、とかく専門的な見地から道具の選択を助言しがちですが、ご指摘の通り対象者自身の不足部分を補う事の方が本質をついていると思います。
ご助言頂いた点を十分考慮しながら頑張って取り組んでいこうと思います。
ありがとうございました。
3:zx更新日:2012年01月27日 11時49分
②について当院の状況を参考までにお伝えします。
調味料等は、作業慮法の物品として病院で準備しています。
材料については、以下の3パターンです
A. 栄養士と協力して、病院厨房の食材を出してもらい、患者様と一緒に訓練として料理をし、完成した物は本人の食事として食べていただきます。この場合は、1品作成や炊飯のみの事もありますし、多品目作る事もあります。調理には栄養士が同席、作成した食材は食中毒等が起こった場合に備え少し保管しておく、などの設定をしています。
B.栄養管理室に相談して、廃棄用の食材などがあれば分けてもらって練習する事もあります。殆どくず野菜の事もあれば、形が整った物が手に入る事もあります(床に落としてしまい廃棄になった物とか)。切る練習だけの場合や実際に調理する事もあります。当然ですが、この場合は作成した物は廃棄です。
C:基本的には無しとしてはいるのですが、患者様やご家族様が家にあった食材をもってきて調理する事も稀にあります。この場合は少々細かい条件を付けています(本人の強い希望で病院では準備できない食材を希望された場合とか?)。この場合も患者様が食べる事は不可としています。このような方法は問題があるかもしれませんが・・・
以上参考になれば幸いです。他の施設の方法もいろいろ聞いてみたいですね。
4:バディバディ更新日:2012年01月29日 03時20分
ご丁寧なレスをありがとうございます。
ご教示いただいた①については、栄養士の同席は検討しないと分かりませんが、
材料の調達については栄養課の協力を得られることになっています。
ケースに合わせてアドバイスを生かしていきたいとおもいます。
ありがとうございました。
5:ニックネーム更新日:2023年06月19日 00時50分
当施設では、屋外活動で作った野菜を調理訓練に用いています。
ただ、時期によって取れるものも違うのが。
まずは食器洗いなんかでジャブ打ちながら、その人が必ずする必要があるのかを検討しつつ、訓練しつつ、動作確認し、調理訓練するか検討します。安全面重視での検討です。
6:セラピ更新日:2023年07月14日 21時48分
老健勤務のPTです。経験上では調理訓練は手や道具を使用する部分的な間接訓練より直接訓練がベストな感じがします。
私の場合は、食材などの材料を購入して実際に私が食べる昼食を数ヶ月間作ってもらったりして、まずはやる気を引き出す環境を作ります。もちろん調理中は評価や助言をします。
実際の調理動作ですが、包丁は「食材の固定」がとにかく大事。固定ができないと包丁は使い物になりません。釘つきのまな板が福祉用具メーカーから販売されててこれは重宝します。後はネギなど、釘にさせない野菜があるので、ビニールに包んだ重りを使って固定するも結構使います。
よく生じる問題点は耐久性です。立位で作業すると途中で「疲れた」「腰が痛い」という人が結構多いです。そのため耐久性の低い人にはキッチンに椅子を置いて休めるように提案させて頂いています。(作業時間を測定すると耐久性の改善具合が数値化できます)
他にもコンロ~作業台~冷蔵庫~流しへの横歩きや後ろ歩きを多用すること、その際手に物を持って移動することが多いこと、洗い物が物によっては調理より大変なこと、など問題点はたくさんあります。予想される問題点を頭で想像して訓練しても、間接訓練では調理能力が向上するところまでとても追いきれないと思います。
片手調理の本も出てますからそれも参考にしてはどうですか。こうした知識も含めた下地をもとに、実際調理してもらいながら、不足している部分を間接訓練で補っていくのが良いような気がします。
なお病識が低い人、感覚障害が強くてリスクが高い人など、評価した時点で難しいと判断した場合は残念ながら訓練しないケースもあります。
(余談ですが、片麻痺の人に調理してもらうと味付けが濃いことが多いです。高血圧、高脂血症になりやすいのも少し理解できたりします。)
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