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2018.12.05
厚生労働省は3日、「高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施に関する有識者会議」の報告書を公表した。
同会議は、介護予防・フレイル対策や生活習慣病等の疾病予防・重症化予防等の予防・健康づくりを効果的に実施するため、法制的・実務的な論点について整理・検討が行われていた。
報告書には、具体的な取組のイメージとして要点が記載されている。
イ)市町村において、地域の健康課題等の把握や地域の医療職能関係団体等と の連携等を含め事業全体のコーディネートを行うとともに、高齢者のいる世帯へのアウトリーチ支援や通いの場等の事業内容の充実を図るため、医療専門職を配置する。
チ)介護予防の通いの場等については、スポーツジム等の民間の取組、地域の集いの場等との連携や、高齢者の参加を促すための個人に対するインセンティブ措置(ポイント制の導入促進等)を講ずることも考えられる。
リ) 事業実施にあたっては、フレイルのおそれのある高齢者全体を支援するために、国民健康保険と後期高齢者医療制度の保健事業を接続して実施できるようにする。
(資料:高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施に関する有識者会議報告書より一部抜粋)
医療専門職の活用に向けた体制整備として、保健師や管理栄養士、歯科衛生士といった医療専門職を確保できるよう、市町村に対して交付する財源を確保する必要性が示された。また、退職した看護職員等を、セカンドキャリアとして活用していくことも有力な対応方法であると記載された。
近年、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士による介護予防やフレイル対策への取り組みは推進されており、茨城県のシルバーリハビリ体操や地域の通いの場づくり等で実績が出ている。一方で、今回の報告書には「理学療法士」「作業療法士」「言語聴覚士」という文言は明記されなかった。
今後、社会保障審議会医療保険部会および介護保険部会で報告・検討が進められる予定。
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