ポケモンGOの開発・運営で知られるNianticは、デジタルヘルス企業Augment Therapyと提携し、バーチャルペットを活用したリハビリ支援プログラムを開発することを発表した。
同プログラムでは、Nianticが手掛けるバーチャルペットPeridotのキャラクター「Dot」を活用する。子供から高齢者まで幅広い年齢層の患者が、バーチャルペットと共にリハビリテーションに取り組むビジョンが示されており、リハビリテーションの新たな可能性として期待されている。
このプログラムは、Augment TherapyのAR(拡張現実)技術を駆使し、患者がPeridotのキャラクター「Dot」とともに動きや触れ合いを通じたエクササイズを行うように設計されている。たとえば、「Dot」にボールを投げたり、一緒に歩いたり、体操をしたりすることで、リハビリテーションの動作を自然に実施することができる仕組みとなっている。
動画:Say Hello, Dot - A brand new Peridot experience(Peridot)同社は、Peridotのキャラクターがリハビリテーションの楽しさを高め、患者のモチベーション向上をサポートすることを目指している。また、このプログラムは理学療法のみならず、作業療法や言語聴覚療法においても患者の関心度を高め、治療への積極的な参加を促進する狙いがあるとしている。
プロモーション動画では、ユーザーが「Dot」と触れ合いながら体を動かしている様子が表現されている。また、ボディーピクチャー技術により関節の動きを認識し、運動を支援するシステムも導入が検討されている。
今後、バーチャルペットというデジタルコンテンツを用いたリハビリテーションの効果を科学的に検証するため、複数段階の研究計画も予定されている。研究計画では、従来の「ペット療法」のメリットをデジタルペットに応用し、バーチャルペットが患者の治療意欲やパフォーマンスに与える影響を分析するとしている。
バーチャルペットの新たな可能性に挑戦する今回のパートナーシップ。小児病院やリハビリテーション施設における導入が想定されるプロジェクトであり、リハビリテーション体験をより楽しくし、健康増進に貢献する未来の医療として注目される。
動画:Niantic x Augment Therapy - Peridot Physical Rehabilitation Prototype(Peridot YouTube)
引用・参考
■ Can Virtual Pets Help with Physical Therapy? Niantic and Augment Therapy Want to Find Out(Niantic社 プレスリリース)
■ Peribot HP https://playperidot.com/
■ Augment Therapy HP https://www.augmenttherapy.com/