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2024.09.13

「新地域医療構想」高齢者の早期リハ・早期退院の体制整備を議論【厚労省】

厚生労働省は6日、新たな地域医療構想に関する検討会を開催し、「入院医療」をテーマに高齢者の早期リハビリテーション、早期退院の体制整備などについて議論した。

新たな地域医療構想については、2040年頃を見据え、医療・介護の複合ニーズを抱える85歳以上人口の増大等に対応できるよう、病院のみならず、在宅医療、医療・介護連携等を含め、地域の医療提供体制全体の地域医療構想として検討が進められている。

9月6日に開催された同検討会では、2040年の医療需要の推計として「2020年から2040年にかけて、85歳以上の救急搬送は75%増加し、85歳以上の在宅医療需要は62%増加することが見込まれる」と資料で説明。

高齢者救急の受け皿となる医療機関においては、救急搬送を受けるだけでなく、入院早期からのリハビリテーション等の離床のための介入を行うことが必要であるとの考えが示された。



検討会では、高齢者の入院時のADL低下防止の重要性について資料が提示され、「高齢者はベッド上での安静により筋力が低下することが知られており、入院早期からの離床やリハビリテーション、早期の退院により、身体活動を増加させることが重要となる」と考えが示された。



厚生労働省は、これらを踏まえた医療機関機能の設定の考え方として「必要に応じて専門病院等と協力・連携するとともに、高齢者が抱える背景事情も踏まえて退院調整を行うなどにより早期退院につながり、他施設とも連携しながら通所や訪問でのリハビリを継続できるような体制が必要ではないか」と提案している。

2040年頃を見据えると、増加する高齢者救急に対応するために入院早期からのリハビリテーション等の対応が一層求められている。一方、これまでの地域医療構想では病床数に着目した協議になっており、医療機関の役割分担・連携の推進につながりにくい等の課題があった。

同検討会は、2024年内に最終とりまとめを目指し、引き続き議論を進める方針としている。

引用:
■ 第8回新たな地域医療構想等に関する検討会(厚生労働省HP)
  資料1 入院医療について(PDF)

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地域医療構想 厚生労働省 早期リハビリテーション
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