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2024.08.20

障がい当事者と企業の交流を目指す、職業体験「キャリアランド」

脳卒中フェスティバル(以下、脳フェス)は障がい者の復職課題を解決するため、障がい当事者と企業が職業体験やリハビリ体験を通して交流するイベント「キャリアランド」を企画しました。現在、同イベント開催に向けてクラウドファンディングにも挑戦しています。

障がい者雇用の問題として、障がい者雇用の法定雇用率が引き上げられたにも関わらず、約50%の企業で目標が未達である現実があります。一方、障がい当事者が社会に戻りたいという強い思いを持ちながらも、活動範囲の制約や自己効力感の低下、そして企業側の受け入れ体制の不備などの理由から復職が困難といった課題もあります。

そこで脳フェスは、企業が職業体験を提供し障がい当事者と共に、楽しみながら復職の可能性を見つけるプラットフォーム「キャリアランド」の創設に挑戦しています。障がい当事者が職業体験ができる出張型テーマパーク「キャリアランド」では、障がい当事者が楽しみながら職業体験を通じて自己肯定感を高め、企業側も交流を通じて障がいを理解し合えることが期待されます。

今回、脳卒中当事者であり脳卒中フェスティバル代表の理学療法士・小林純也さんにお話を伺いました。




― 脳フェスとは

小林さん 脳卒中フェスティバルは、2017年に立ち上げた非営利のイベント団体です。「楽しい!をみんなへ。」を理念に掲げ、脳卒中当事者が自身の可能性を感じ、社会にインクルーシブな価値観を広める活動をしています。


― 障がい者の復職に関する問題に取り組む経緯

復職は、脳卒中を経験した方々が直面する大きな課題の一つです。障がい当事者は、障がいに伴う活動範囲の制約や、自己効力感の低下といった問題があります。そして、企業側の受け入れるための環境や心理的な問題があり、法定雇用率は上がっているにも関わらず、目標を達成できていない企業が多いのが現状です。

毎週配信しているYouTube「脳フェスチャンネル」で復職をテーマに話を展開したところ、当事者から多くの反響がありました。脳卒中に限らず、障がい者の復職は厳しい現状であることを実感しました。




― 職業体験 × リハビリ体験

「キャリアランド」は、障がい当事者が職業体験を通じて自己肯定感や自己効力感を高めることができる体験型のイベントです。企業が実際の業務を体験できるブースを設け、体験者には「キャリアランド通貨」を提供します。

これを使って様々な体験や商品、飲食物と交換でき楽しみながら使える仕組みです。障がいを抱えながらも、体験を通して成功体験が生まれれば復職への希望が見えるのではないかと考えています。

また、キャリアランドには「復職なんでも相談所」を併設しており、就労支援企業や団体がその場でアドバイスを提供します。これにより、職業体験で浮き彫りになった課題に即座に対応できるようにしています。企業にとっても、障がい者理解促進と採用可能性の発見を感じられる場所になることを目指します。



― 今後の展望

「キャリアランド」は、ただ一度きりのイベントではなく、障がい当事者と企業・就労支援事業所を繋ぐプラットフォームとして全国展開していく方針です。将来的には、障がいの有無に関わらず、誰もが生き生きと働ける社会の実現に向けて、キャリアランドがその一翼を担う存在になれるようにしていきたいと考えています。

まずは10月27日に第1回目となるキャリアランドを開催予定です。ぜひ多くの方にご参加いただき、障がいも健常もない、グラデーションな社会を目指して一緒に楽しみませんか。


クラウドファンディング実施中!
障がい者雇用問題改善!出張型の職業体験テーマパーク「キャリアランド」を創りたい!


【開催概要】

日時

10月27日(日)12:00〜20:00(脳フェス2024内で開催)
※1F会場は11:00〜19:00

場所

すみだ産業会館(8,9階)、錦糸町マルイ各店舗内 
東京都墨田区江東橋3丁目9番10号 錦糸町駅南口正面(徒歩3分)

コンテンツ

キャリアランド、音楽ライブ、飲食販売、スポーツイベント、生活お役立ち情報、リハビリ情報、交流会、フォトラリーなど

参加費

無料

参加予定者数

1,000名
1F~8,9F総参加者数:3,500名


代表  小林さんの想い

関連タグ
脳卒中 障がい者 キャリア 復職
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