福島県理学療法士会は、野球肘検診で怪我予防に貢献したとして、2024年度運動器の健康・日本賞の「運動器の健康・奨励賞」を受賞した。
福島県理学療法士会は福島県立医科大学整形外科学講座、福島県立医科大学スポーツ医学講座の講師陣と協力し、小学生から高校生の野球肘検診を継続的に実施。
年間1800名が検診を受診し、高校生のアンケートによる疼痛有病割合は講習会活動5年で肘、肩、腰ともに10%以上低下を認めたことが賞賛された。
大会やイベント会場に医師や理学療法士、時には栄養士が出向き、野球肘早期発見のための肘痛に関するアンケート調査や超音波検診、予防のためのメディカルチェックとストレッチ講習会を開催している。
参加者は投球動作や身体の構造など、肘や肩に障害が発生する原因を学んだり、個々の選手ごとに機能改善方法のフィードバックやセルフチェックの指導を受け、理学療法士や医師は必要に応じて医療機関への受診を促し、発症予防に寄与した。
2020年から選抜高校野球で投球制限のルールができるなど、成長期における投球動作は負担が大きく怪我に繋がるとして近年問題視されている。
発症前に動作の改善や過負荷を避けたトレーニングなど正しい知識を身につけておくこと、そして定期的な検診により早期発見することは子どもたちの未来に大きく貢献する取り組みである。
福島県理学療法士会スポーツ活動支援委員会委員長 今野裕樹様(医療創生大学)より
今回の受賞は大変嬉しく思います。これまで協力して頂いた医師・理学療法士の仲間に感謝いたします。ただ、これでゴールとは考えておりません。我々理学療法士は検査・測定の質を高め、負担の少ない身体の使い方を正しく伝え、障がい発生率の低下およびパフォーマンスの向上に寄与し、更なる飛躍を目指していきたいと思っています。
引用:2024年度 運動器の健康・日本賞 公式サイト