リハビリ専門職の賃上げ、財務省が明記【診療報酬改定】

財務省は、2024年度診療報酬改定では「本体」部分の改定率＋0.88％とし、そのうち0.61%を看護職員、リハビリ専⾨職などの医療関係職種の賃上げ措置に充てることを決定した。

財務省ホームページの社会保障関係予算に示された資料（下記）の中で、医療従事者の賃上げにリハビリ専門職と具体的に明確されたことは、特に注目される。

財務省社会保障関係予算資料より抜粋

介護報酬改定に関する処遇改善

2024年度介護報酬改定では、改定率は全体で＋1.59％（国費432億円）に決定した。そのうち、＋0.98%を介護職員の処遇改善分として、＋0.61%を介護職員以外の処遇改善を実現できる水準への措置に充てることが明記された。

資料：財務省社会保障関係予算

障害福祉サービス等報酬改定に関する処遇改善

2024年度障害福祉サービス等報酬改定については、改定率＋1.12％（国費162億円）に決定した。障害福祉分野の人材確保のため、介護並びの処遇改善を行うとしている。

このほか、改定率の外枠として、処遇改善加算の一本化の効果等も含めると改定率の合計は＋1.5％を上回る水準となる。

資料：財務省社会保障関係予算

処遇改善に構造的に繋がる仕組みを構築へ

財務省は、本年度の予算として診療報酬、介護報酬、障害福祉サービスの報酬改定において、2024年度にベア2.5％（医療従事者の場合定昇分を入れれば4.0％）、2025年度にベア2.0％（同3.5％）の賃上げを実現するとしている。

また、公的価格のあり方を見直し、処遇改善加算の仕組みを拡充することで、現場で働く従事者の処遇改善に構造的につながる仕組みを構築するとあり、財務省の医療・介護・福祉分野における賃上げ重視の姿勢が伺える。