トヨタ自動車は、足を使わずに手だけで運転を可能にする新技術「NEO Steer(ネオステア)」を開発、ジャパンモビリティーショーで出展した。障がい等により足のペダルを使えない人々にとって、運転の可能性を広げるツールとして注目されている。
ネオステアは、「走る・曲がる・止まる」といった運転に必要な操作を手元のハンドルに集約。ハンドルを握った状態で、親指でスイッチを押し込むと加速、人差し指などでレバーを引くとブレーキが効くシステムで設計されており、足の使用に制限がある人々でも自動車を運転することが可能となっている。
トヨタは、障がい者を含むすべての人がネオステアを一般利用できるように「できるだけ早く実用化を目指す」としている。商用化が実現し、車を購入するときに手だけで運転できる「ネオステア」をオプションで選択できることは、障がい者の移動面や生活の質の向上につながることが期待される。
トヨタの開発チームは、パラアルペンスキーのメダリスト森井大選手など、障害を持つ運転手からのフィードバックを積極的に取り入れ、新技術の開発に挑戦。さまざまなプロトタイプとシミュレーションを用いて、操作性の最適化に取り組んだ一年半にわたる開発の軌跡が、トヨタイムズの公式YouTubeで紹介されている。
運転を再考し、アクセシビリティを再定義するトヨタのネオステアのさらなる進化と普及に期待が高まる。
映像:足を使わずクルマを運転!? トヨタの新技術 “ネオステア”とは?1年半に及ぶ開発に密着|トヨタイムズニュース(トヨタイズム公式YouTube)
引用・参考:TOYOTA自動車 WEBサイト
足を使わずクルマを運転!? 移動の自由を叶える新技術(トヨタイムズ)