厚生労働省は、15日に開いた社会保障審議会・介護給付費分科会で、「医療・介護における、リハビリテーション・口腔の管理・栄養管理の一体的な取組の推進」を論点として取り上げた。
同会議では、これまでの調査結果等より、歯科医療や口腔ケアが必要な利用者は多い一方で、適切な介入を受けている利用者は少なく、歯科医療機関や専門職との連携が重要であると指摘。
これに加え、在宅・施設いずれのケースも、きめ細かい栄養管理や多職種連携の強化が必要であり、リハビリテーション、口腔の管理、栄養管理、これらが一体となった運用が自立支援や重度化防止において非常に重要であることが強調された。
また、令和3年介護報酬改定において新設した口腔・栄養スクリーニング等の加算を算定した事業所では「利用者の誤嚥性肺炎の予防」について算定してよかったと実感するとの回答が多かったことが、調査結果より示された。
委員からは、「口腔や栄養に関する専門職に早めにつなげる仕組みの確立」や、「ケアマネージャーによる情報提供と意識向上の必要性」等について意見が述べられた。また、在宅サービスでの管理栄養士の確保や、併設施設の兼務の幅を拡げる等といった意見も寄せられた。
これまでも厚労省の検討会の中で、利用者のリハビリテーション、口腔ケア、そして栄養管理の推進を図るための新たな方策が議論されてきた。
リハビリテーションについて、口腔・栄養管理の領域との連携がどのように重点事項として掲げられるのか、一体的取組をさらに推進するためどのような方策が考えられるのか。
今後、厚生労働省は来年4月の介護報酬改定に向けて検討を深め、10月以降に具体策の提案を示す方針。
引用:第224回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料(厚生労働省HP)
【資料3】口腔・栄養
厚生労働省より公開された資料に合わせて、PT-OT-ST.NETの介護報酬改定特設サイトも情報掲載を進めています。制度改定に向けた準備にご活用ください。