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2023.09.07

急性期におけるリハビリを推進、土日・休日のリハ実施を議論 ー 中医協

厚生労働省は6日、中医協の入院・外来医療等の調査・評価分科会にて、急性期におけるリハビリテーションの提供体制について議論した。

同分科会では、急性期病棟に入院した患者に対する休日リハビリテーションについて有効性が示されている一方、土日祝日のリハビリテーションの実施状況は十分ではないとの資料を厚生労働省が提示。

土日祝日にリハビリテーションを実施していない施設は、土曜日は28.4%、日曜日は67.9%、祝日は56.8%であったことを調査結果より報告した。




厚生労働省は、急性期における休日リハビリテーションに関するDPCデータの解析結果についても資料を提示。

休日リハが提供される方が平日のみと比較しADL利得が高く、疾患別リハの種類毎に分析すると、 脳血管・運動器・廃用において休日リハが提供されることが平日と比較してADL利得が高かったと報告した。

また、リハビリテーション専門職の人数が多い方が、65歳以上の入院患者について、有意にリハビリテーション実施率が高く、ADLスコアの改善が大きかったことが調査結果より示された。



急性期病棟のリハビリテーションの充実に向けた診療報酬上の評価として、「ADL維持向上等体制加算」が創設されている。しかし、令和4年度の実態調査では、同加算を届け出ている施設は3.2%(27施設)であり十分に活用されていない現状が指摘されている。

ADL維持向上等体制加算を届け出ていない理由としては、「理学療法士等を確保できないため」、「疾患別リハビリテーション料等を算定しているため、加算届出の必要性を感じないため」が多かったことが報告された。

同分科会に出席した委員からは、「急性期における早期からのリハビリテーション提供は重要である」との声が複数挙がり、土日・祝日の体制を整えることの必要性を求める意見や、休日リハに対する評価としてインセンティブの検討などの意見が述べられた。

ADL維持向上等体制加算の算定が少ない点については、「加算を使い易くする必要がある」ことや、「点数の設定自体を見直す必要があるのではないか」との問題提起があった。

同分科会では上記の他、回復期リハビリテーションにおけるアウトカムの適切な評価などについても議論された。


引用:
令和5年度 第6回 入院・外来医療等の調査・評価分科会議事次第(厚生労働省HP)
入-3(PDF:7573KB)

関連タグ
診療報酬改定2024 急性期 早期リハビリテーション ADL維持等加算
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