小川かつみ議員(理学療法士)は、5月12日に開催された参議院厚生労働委員会の中で総理質疑に登壇。
高齢者や障がいのある方のために尽力しているリハビリテーション専門職の仲間たちが、不安を抱えずに過ごせるように処遇改善が必要であると岸田文雄総理に訴えた。
岸田総理は、職種ごとに適正な水準まで処遇を改善していけるよう検討を続けて参りたいと答弁があった。
【小川かつみ議員:総理質疑(抜粋)】自民党の小川かつみでございます。22日の代表質問に引き続きまして総理に質問させていただきます。
先般の代表質問の最後に、私は理学療法士等のリハビリテーション専門職の果たしてきた役割についてのご認識、リハビリテーション、介護、医療が連携した包括的な取り組みを進めていくことについてのお考えをお伺いしました。
岸田総理からは、失礼ながら型通りといいますか、しかし、その中でも前向きな御答弁をいただきました。
本当にありがとうございました。
あの後、総理の口から理学療法士という言葉が出たことに、また、本会議場という我が国で最高の議場でリハビリテーション専門職が語られたことに、全国の理学療法士の仲間から多くの感動が寄せられました。
なかには、「鳥肌が立った」とか、「胸がいっぱいになった」という感想もありました。
それほどに感動してくれる理学療法士等の仲間たち。実に純粋で、実に素朴で。給料が安いとか、休みが欲しいとか、自分のことなどさておいて、高齢者や障がいをお持ちの方々に真摯に向き合う日々を過ごしている、私の愛すべき仲間たちです。
そんな彼らの給与水準が17年間上がっておりません。
これでは、良質な人材が散逸し、リハビリテーションの質を担保することができないというふうに思っております。
岸田総理の中核的政策である「新たな資本主義」における分配戦略、人材への投資。
この度、一定の条件を挙げつつも看護、介護、保育などの処遇改善が実施され、公的価格評価検討委員会での議論も進んでいるようですが、他者の役に立ちたいと念願する者の衣食住がまず保障されなければ、他者の事どころではなくなります。
人が中心、人材への投資という観点から恒久的に制度を見直すべきと考えますが、総理のお考えを伺います。
【岸田総理:答弁】(小川かつみ)委員のご指摘のように、今般の処遇改善の対象につきましては、医療機関に関して申し上げるならば、この看護職員に限定する一方で、現場の要望を踏まえて処遇改善のための収入を活用して、理学療法士や作業療法士など他の職種の処遇改善に充てる柔軟の上を認めている、という内容になっています。
また、この処遇改善が継続的なものとなるよう、補助金による支援を補正予算により本年2月に前倒しして実施した上で、本年10月以降についても診療報酬改定により措置をするということにしております。
そして、今後の処遇改善の在り方については、昨年12月取りまとめられた「公的価格評価検討委員会の中間整理」において、これまでの措置で明らかになった課題や、対象外となった職種も含め検証を行うべきであるということ、こうした指摘がされていることを踏まえて、職種ごとに仕事の内容に比して、適正な水準まで賃金が引き上がり、必要な人材が確保されるかといった観点から、検討を続けてまいりたいと考えております。
【小川かつみ議員】ありがとうございます。
是非、前向きの検討をお願い致します。
参考:国会中継 2022年5月12日 厚生労働委員会 発言者 小川克巳(参議院HP)