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2022.04.28

「医療現場での理学療法の強化推進」など提言 自民・リハ小委

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自民党の厚生労働部会・リハビリテーションに関する小委員会(小川克巳委員長)は27日、リハビリ専門職を取り巻く課題などについての議論の中間取りまとめ案を大筋了承した。

取りまとめでは、医療現場での理学療法の強化推進などを提言。具体的には、「『療養の場』である病室において、予防的視点からの理学療法が提供されるとともに、医師および看護業務負担の軽減につながる」として、理学療法士の病棟配置を推進する重要性を訴えた。提言内容については、政府の「骨太の方針2022」に反映させたい考えだ。

また、理学療法士等の処遇改善の必要性も明記した。政府が昨年11月に、看護師等の処遇改善に伴い、対象を理学療法士等に広げたことについては評価するとした一方、「その運用においてはいまだ不十分である」と指摘。「理学療法士の給料が17年も上がっていないという状況は、就労意欲を低下せしめ、人材の散逸とリハビリテーション医療の質の低下を来す」とし、岸田文雄首相が進める「新しい資本主義」の中核的施策として処遇改善に本気で取り組んでほしいと要望した。

このほか、「理学療法士及び作業療法士法」を見直す必要性について検証すべきだと提言した。理学療法士に関する医療現場や介護現場などの社会的ニーズを踏まえるとともに、国民の暮らし支援のニーズに応え得る職能を実現できる方向性を踏まえた検討を行うことを要望。検討を実施するため、「厚生労働省内に理学療法士に関する課題を検討する委員会を設置すること」も求めた。

同小委は、今年2月に厚労部会の下に新設され、今回の中間取りまとめが初の成果物となる。小川委員長は本紙の取材に対し、これまではリハビリ専門職の職能に関する理解が進んでいなかったこともあり「制度設計をしても適切なところに(リハビリ専門職が)はめ込まれていなかった」など、政策議論上の課題があったと指摘。その上で、今回、小委でリハビリに関する課題や提言を取りまとめたことは「大きな一歩となった」と語った。

転載元:MEDIFAX 2022年4月28日掲載[許諾番号20220428_01]
株式会社じほうが記事利用を許諾しています。



<第6回リハビリテーションに関する小委員会の様子>


第6回の講師を務める(右)全国在宅リハビリテーションを考える会の安倍浩之理事長、(中央)NTTデータ経営研究所の吉田俊之氏。(左)小川かつみ参議院議員(理学療法士・リハビリテーションに関する小委員会委員長)


画像:小川かつみ参議院議員 Twitter(@ogawa_katsu3

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