テクノエイド協会は、高齢者や障害者などがいる施設で福祉用具として避難用具の必要性や実際の避難方法をイラストなどを交えて紹介した小冊子「施設で役立つ避難用具 〜 一人でも多くの方を救うために〜」を発行した。
近年、大雨や台風などによる介護施設・医療施設の水害被害のニュースがたびたび報じられている。多く施設において入所者や利用者は、災害が発生したときに自力での移動や避難が困難なことが多く、そのような「移動困難者」を安全に非難させる体制作りが求められている。
国は2017年に水防法と土砂災害防止法を改正し、災害で被災の恐れがある高齢者施設や医療機関などに、避難経路や要員などを盛り込んだ「避難確保計画」の策定を義務付けている。しかし、実際の現場では、避難を人力で行うことが前提となっていることも多く、夜間など職員配置が少ない状況では対応しきれない現状があると同冊子では指摘している。
今回、テクノエイド協会が発刊した同冊子では、移動困難者の避難を支援する器具を「避難用具」として紹介。避難時における移動困難者の特性を把握して、どのような避難用具を導入すれば、より速く、多くの人を、介助者の負担を少なくして搬送することができるかを検討することが重要だと述べている。
同冊子には具体的な避難用具として、階段避難車、可搬型階段昇降機、ストレッチャーの活用方法を紹介。また、その他にも避難時の介助方法、過去の事例紹介、導入事例などが掲載されている。
いつ何時、発生するかわからない災害による被害を最小限にするために、テクノエイド協会が作成した冊子はホームページ上にて無料公開されている。
引用参考:公益財団法人 テクノエイド協会HP
公益財団法人テクノエイド協会は、福祉用具の利活用の意義と支援アプローチの理解を深めるため、誰でも学習できる「ICFの視点に基づく自立生活支援の福祉用具eラーニング」を配信しています。
ご興味がある方は是非、詳細をご覧ください。