長寿科学振興財団は、「フレイル予防・対策」をテーマとした令和2年度長寿科学研究業績集を発刊、ホームページにて全文PDFを無料公開した。
長寿科学研究業績集は学術的研究成果の中で、社会のニーズにあったテーマを医療等従事者向けに編集した研究マニュアルとして同財団が毎年1回発刊。各関係機関に無償で配布、活用することで研究成果の普及啓発を図かっている。
令和2年度(2020年)の長寿科学研究業績集は「フレイル予防・対策:基礎研究から臨床、そして地域へ」と題し、多方面の有識者がそれぞれの視点から解説。様々な臨床病態とフレイルの関連、基礎研究からの最新知見、まちづくりを通してのフレイル予防・対策など、各領域の研究から得られた知見に基づいた内容が約300ページに渡り綴られている。
後半のトピックスでは、高齢者の保険事業と介護予防の一体的実施、新型コロナウイルス感染症とフレイル対策など、最新動向に関する情報が提供されている。
2020年4月から新たに施行された「
高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施」について、新制度の狙いや、いわゆる「
フレイル検診」をどう活用するか、新制度における「通いの場」の位置づけなどが示唆されており、介護予防に関する活動を行う関係者にとっては非常に有益な刊行物となっている。
引用・参考:フレイル予防・対策:基礎研究から臨床、そして地域へ(公益財団法人長寿科学振興財団)