体の不自由な方でも安心してエスカレーターを利用できるよう、片側空けを見直す活動『エスカレーターマナーアップ』を東京都理学療法士協会が呼びかけ、その活動を足立区(行政)が「障害者週間」の中で取り上げた。理学療法士の呼びかけが行政を動かし、その活動が広がっている。
『エスカレーターマナーアップ』は、「体が不自由で、歩く側の手すりベルトにつかまりたい」という患者や障害者の患者からの声を切っ掛けに、約3年前から東京都の理学療法士が取り組んでいるソーシャルアクション。
過去には、鉄道会社や東京都交通局との連携企画や、TVや新聞、ラジオなど各種メディアにおけるPR活動を行ってきた。
障害者基本法には、12月3日〜9日まで「障害者週間」として定められており、この期間を中心に、国、地方公共団体、関係団体等は、様々な意識啓発に係る取組を展開している。
足立区ホームページに紹介
今回、東京都足立区は12月3日〜9日まで「障害者週間」の活動の一環として、「『障がい者等に関するマーク』多種多様なマークを見てみよう!」をテーマに啓発活動を実施。身につけるマークの一つとして「エスカレーターマナーアップ」が紹介された。
同協会エスカレーターマナーアップ推進委員会の担当者は、「足立区の区議会では、区議会議員よりポスターを掲げて質問もしていただいた。今後も、エスカレーターの右側を歩く慣習を見直し、誰もが住みやすい街を作るための活動を行い、様々な場面で取り上げられるようソーシャルアクションへ繋げていきたい。」と話す。
同委員会が行なった、コロナ禍でのエスカレーターの利用に関するアンケート調査では「感染や手すりに摑まることに不安も持っている」と意見もあったことを報告している。
ノーマライゼーションやバリアフリーの視点が東京に根付く、誰もが安全・安心に暮らせる社会を創るため、東京都理学療法士協会が取り組むエスカレーターマナーの啓発活動。行政など各種団体を巻き込みながら、活動が広がっている。
引用・参考
■ 【特集】障害者週間ってなんだろう?(東京都足立区公式HP)
■ エスカレーターマナーアップ推進委員会(東京都理学療法士協会HP)
■ 障害者週間とは(内閣府HP)