10月22日に開催された介護給付費分科会にて、「訪問看護」「訪問リハビリテーション」の報酬・基準について検討の方向性を議論。訪問看護ステーションにおける、スタッフに占める看護職員の割合などが論点に挙がった。
厚労省は、訪問看護の現状として「訪問看護の一環としての理学療法士等による訪問が増加している。特に、要支援における理学療法士等による訪問の割合が高い」と説明。
また、リハビリテーション専門職による訪問看護を主に提供されている利用者は、訪問看護の目的として「運動器の機能向上」や「ADLの維持・低下防止」が高い一方、医療的処置・ケアが少ないことをデータにて提示。
今後の検討の方向性として、役割を踏まえたサービスが提供されるよう、理学療法士等によるサービス提供の状況等も踏まえて、各種加算も含めた評価の要件や内容について見直すことが提案された。
これについて委員から、「理学療法士等による訪問看護の状況をみると、今後、訪問看護が本来の機能を十分に果たせられなくなることが危惧される。看護職員割合の人員基準への追加、看護職員の訪問割合が著しく低い事業所に対する減算、理学療法士等が週に複数回訪問する場合の一定回数以降の減算など、本来あるべき姿に誘導してくべきだ」と意見が上がった。
具体策はこれから検討を重ね、年内に方針を決定する予定。
引用:第189回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料(厚生労働省HP)