通所リハビリテーション、訪問リハビリテーションの質の評価データ収集システムとして、VISITが2018年介護報酬改定で導入された。
VISITは利用者ごとの評価データを提出するリハビリマネジメント加算(IV)に利用が組み込まれているが、リハビリマネジメント加算(IV)の算定状況は訪問・通所いずれも1%台(令和元年10月時点)と低調であり、VISITの普及が
課題となっている。
<リハビリテーションマネジメント加算(IV)の算定状況>
VISITはリハビリテーションマネジメントに必要な様式を作成し、データを提出することで分析結果のフィードバックを受けることが出来る。
介護給付費分科会で提出された資料では、VISITを利用している事業所においては、フィードバックされた情報を「職員の振り返りの資料」、「利用者や家族と共有」、「リハビリ会議の資料」等に活用している状況が示された。
<VISITのフィードバックの利用活用について>
現場のデータ入力が負担、介護報酬改定に向けて議論
VISITの利用が一部に留まっていることの要因については、データ入力などの事務負担が大きいことが挙げられる。
今後、国は課題解決に向けてVISITとCHASEへのデータ入力・フィードバックについて機能を統合。介護保険記録ソフトのデータ連携により、統合したデータベースシステムへの入力に係る現場負担の軽減を図りながら、データに基づく科学的介護の取組みを推進していくこととしている。
<VISIT・CHASEによる科学的介護の推進イメージ>
・計画書等の内容をデータ連携し、負担なくデータ送信
・同時にフィードバックを受けることにより、利用者の状態や変化を踏まえ計画書の改善を行なう
VISIT・CHASE等により介護の質の評価と科学的介護を推進し、介護サービスの質の向上を図っていくため、どのような方策が考えられるか。次期介護報酬改定に向けて介護給付費分科会にて議論が進められている。
引用:第185回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料(厚生労働省HP)
厚生労働省より公開された資料に合わせて、PT-OT-ST.NETの介護報酬改定特設サイトも順次情報の更新を進めています。制度改定に向けた準備にご活用ください。