厚生労働省は、通所リハビリテーション事業所や訪問リハビリテーション事業所等の取り組み、目標設定の在り方について議論する「要介護者等に対するリハビリテーションサービス提供体制に関する検討会」を開催。7月14日に議論を取りまとめた報告書を公開した。
同検討会では、介護保険事業の実効性を高めるためにはPDCAサイクルに沿って進めることが重要と考え、具体的な手引き(案)を作成し自治体に提示すること等を検討。
主観的な評価と客観的な評価、「リハビリテーションの質」の評価についてどのように在るべきか問題提起し、生活期におけるリハビリテーションの在り方について考える上で根底にもなりうる議論が進められてきた。
報告書では、リハビリテーション指標の位置付けとして、「まずは介護保険事業(支援)計画作成における取組と目標に資するべく、ストラクチャー指標・プロセス指標に関するところから定めるところが妥当である」とし、用語の定義を整理した上で、具体的な項目が示された。
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用語の定義】
ストラクチャー指標:介護保険における介護サービスを提供する施設や事業所の物的資源、人的資源、地域の状態像等を表す指標。
プロセス指標:介護サービスを提供する施設や居宅介護支援事業所との連携、事業所の活動や、事業所や施設間の連携体制を測る指標。
アウトカム指標:高齢者や要介護(支援)認定者の状態像の特徴や変化を測る指標。
アウトカム指標については検討会での議論をもとに課題として、考え方と例示を挙げることに留まった。
国は、今回の報告書をもとに2021年度から始まる「第8期介護保険事業(支援)計画」の策定を進める方針。今後は、データベース等を活用し、地域が目指す姿を明確化、そして計画を実践と進捗管理する「現状の把握と評価」を支援することを目指している。
引用:要介護者等に対するリハビリテーションサービス提供体制に関する検討会(厚生労働省HP)