隠すのではなく、補聴器だってあたりまえにお洒落がしたい。魅せるアート補聴器を考案した松島亜希さんにお話を聴きました。
松島亜希さんは、生まれつき重度の感音性難聴を持っており、1歳半頃から補聴器を装用していたそうです。そのため、補聴器は生活を営む上でなくてはならない人生のパートナーでした。
成長する中で、社会には「補聴器」に対するイメージが悪いことを知るようになった松島さん。ある時、補聴器に興味を示したお子さんに「見てはいけないよ!」と親が叱り、手を引いて立ち去って行った時に、そのようなイメージがあることを実感したそうです。
松島さんは、この経験をして以来、子供の頃からできるだけ補聴器を他人から見られないように隠してきました。しかし、大人になり「難聴も個性であり、補聴器は恥ずかしいものではない!」という想いを抱くようになり、魅せるアート補聴器を考案しました。
「補聴器デコチップで、世界を変えていきたい」
松島さんは「補聴器デコチップで、世界を変えていきたい」といいます。
補聴器ユーザーの8割は高齢者といわれる中、「『ネット環境にない補聴器ユーザーにも、情報という名の希望を届ける』これが今の最大の課題です。」と松島さん。
「当事者と関わることの多いリハビリテーション専門職の方にこの『補聴器デコチップ』について知って頂けることで、そこから多くの方々にも情報が届いたら…と、希望を感じてワクワクしています。」と、この取材で松島亜希さんは想いを話されました。
現在、松島さんは大阪府箕面市・池田市を拠点に活動するよさこい鳴子踊りのチーム、
よさこい連「わ」で踊り子としての活動を行う傍ら、2020年にアート補聴器「十彩」を設立を設立。
「十彩」では、プロのネイリストをはじめとするプロジェクトメンバーを迎え入れて、一人でも多くの補聴器ユーザーに笑顔と希望を届けるべく、アート補聴器(補聴器デコチップ)を広げる活動を行っています。
興味がある方は是非ともホームページを御覧ください。
この記事を書いた人
友清直樹
PT-OT-ST.NET代表
1998年に学生時代に立ち上げたホームページを運営し、現在、PT-OT-ST.NETの代表。また、山王リハビリ・クリニックに18年間勤務し、在宅リハビリテーションの現場に携わる。地域や予防の活動にも積極的に関わる。