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【基礎から学ぶ脳卒中シリーズ】 臨床に活かす姿勢の評価と介入
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■理由もわからず行う片麻痺患者の姿勢評価は難しい
姿勢評価は脳卒中片麻痺のリハビリでよく行われる評価項目の一つです。
なぜ、姿勢評価がよく行われるのでしょうか?
「みんながやっているから」
「先輩にやれと言われたから」
「本に書いてあったから」
このように特に理由もなく行っているケースは少なくないと思います。
姿勢評価の目的を把握しないまま
「どうやったら良いかわからない」
「どこを見たら良いかわからない」
「臨床に生かせない」
と悩んだりしていませんか?
もしも、当てはまっていたらこの先も読み進めてください。
目的を知れば、姿勢評価の意味がわかり評価に対するあなたの取り組み方が変化することでしょう。
■姿勢評価が重視されるのは理由がある
人の活動は、姿勢制御と運動制御が中心にあります。
「姿勢」は止まっている状態ではなく、揺らいでいます。小さくコントロールされながら保たれているのです。
そういった姿勢制御は運動制御が行われる前に実行されると言われます。
私たちが目にする人の姿勢は、「その人の制御の表れ」であり「運動の準備」であり「運動の結果」であると考えられます。
姿勢は全ての活動の基盤と考えられるので、姿勢評価をその基盤を知ることにつながります。
だから「姿勢評価」は臨床で重視されるのです。
姿勢評価が適切にできないでいるのは、「人の活動がよくわかりません(重視していません)」と言っているのと大差ないことになりませんか?
それは大袈裟な表現かもしれませんが、そのくらい姿勢評価は臨床において有用と言えます。
■目的がわかれば評価の質が高くなる
もしも、あなたが「姿勢評価が上手く行えない」、と感じているのであれば、姿勢評価の目的を明確にしてみましょう。
姿勢評価の目的は、「患者本人が姿勢を静的、動的にコントロールできるようになるための作戦を考える」と言えるのではないでしょうか。
そのために姿勢評価では
・どんな姿勢なのか知る(観察)
・なぜ、その姿勢なのか知る(触診)
・どんな姿勢を目指すのか決める(目標設定)
を行います。
それぞれに細かいやり方や必要とされる知識がありますが、この工程で評価することで姿勢評価の目的が明確になります。
姿勢を見て、体表から触れて筋の確認をしただけで、リハビリの方向性が絞れたら、あなたの臨床はどのように変化するでしょうか?想像してみてください。
それに加えて、姿勢評価とその他の定量的な評価(ROM、MMTなど)や各種検査を組み合わせて、プログラムを立てるにあたってはもう一つポイントがあります。
■姿勢評価が上手くいくために必要なのは2つの学問
あなたが観察や触診、およびその他の検査で集めた情報を考察していく時には、2つの学問を用います。
それが運動学(力学)と脳科学です。
2つの学問の考え方を通して情報を整理していけば、「なぜその姿勢なのか?その姿勢をどうしていけばいいのか?」が見えてきます。
■講義内容
第1回:2024年 10月30日(水)20:00〜21:00
「運動学編〜運動学の観点から見る各姿勢の基礎的な知識と評価方法〜」
1.アライメントの知識 “観察部位の絞り方、評価の正確性を高める方法を理解しよう”
2.筋活動の知識 “組み合わせ、タイミング、出力を判断しよう”
3.座位姿勢の実践的な評価の目的と方法
4.立位姿勢の実践的な評価の目的と方法
5.臥位姿勢の実践的な評価の目的と方法
第2回:2024年 11月13日(水)20:00〜21:00
「脳科学編〜脳科学の観点から見る各姿勢の基礎的な知識と評価方法〜」
1.姿勢の脳科学 “中枢神経系は姿勢をどのようにコントロールしているか”
2.筋緊張と姿勢の関係性-脳科学的観点から
3.座位姿勢の実践的な評価の目的と方法
4.立位姿勢の実践的な評価の目的と方法
5.臥位姿勢の実践的な評価の目的と方法
第3回:2024年 11月27日(水)20:00〜21:00
「実践編〜良くある症状と評価、目標に合わせた介入方法〜」
1.座位で体幹屈曲している場合の評価と介入
2.座位で麻痺側股関節が外旋している場合の評価と介入
3.立位で非麻痺側に過度に荷重している場合の評価と介入
4.立位で麻痺側膝関節が屈曲している場合の評価と介入
5.臥位で非麻痺側が過緊張している場合の評価と介入
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