【肘関節】
運動器の機能改善に携わる我々セラピストが、骨折・靭帯損傷などによる解剖学的な構造破綻や退行性変化などを契機に生じた疼痛や関節可動域制限を呈する症例をみる機会は非常に多い。
これら症例に対し、意図した組織に的確にアプローチをするためには、 “どこ”の“何が痛い”のかを各理学所見と照らし合わせて詳細に疼痛部位を絞り込む必要性がある。
特に、セラピストとは、手を媒体として評価から治療を行うため、 “的確に触れる技術”が重要であることは言うまでもない。
本セミナーでは、肘関節でも屈曲や伸展可動域制限に対するアプローチを実施していく上で必要な、骨・筋・靭帯・神経の触診技術についてレクチャーします。

【触診部位】
・内側上顆、外側上顆、肘頭、橈骨頭
・腕尺、腕橈関節
・内側側副靭帯・関節包
・上腕三頭筋、上腕筋、腕橈骨筋
・円回内筋、浅指屈筋、回外筋
・尺骨神経・正中神経・橈骨神経
※内容は変更となる場合があります

【講師紹介】
氏名 中川 宏樹
経歴 平成25年3月 中部学院大学 卒業
平成25年4月 名古屋スポーツクリニック 就職
有資格 理学療法士、整形外科リハビリテーション学会 グレードB

所属学会 ・研究会
整形外科リハビリテーション学会、日本肩関節学会、日本整形外科超音波学会、STEP（Sonography for Therapeutic Education Project）幹事

受賞歴
2013年　学会奨励賞【整形外科リハビリテーション学会】


業績

----- 論文掲載雑誌名（筆頭） -----
中川宏樹・他：上腕骨外側顆上稜部での疼痛により肘関節屈曲可動域改善に難渋した一症例.整形リハ会誌 16:59-62,2014.
中川宏樹・他：上腕骨滑車縁と円回内筋との摩擦が疼痛の原因と思われた 内側型野球肘の一症例.東海スポーツ傷害研究会会誌 32:1-2,2014.
中川宏樹・他：浅指屈筋の収縮が内側側副靭帯前斜走線維に与える影響について.日整超会誌 27(1):44-48,2015.
棘下筋と大菱形筋の筋膜連結が棘下筋の柔軟性に及ぼす影響について.日整超会誌 29(1):30-36,2017.
肩関節前方部痛の解釈に苦慮した鏡視下Bankart修復術後の一症例　～前方組織の病態を見逃していた反省を踏まえて～.整形リハ会誌
整形外科リハビリテーション学会シンポジウム　Basic Symposium
シンポジスト：肩関節後下方支持組織に起因する肩関節可動域制限の捉え方～ これまでのリサーチ結果を踏まえて ・整形リハ会誌
大円筋と上腕三頭筋長頭の筋膜連結を考慮した運動療法の試み
〜拘縮肩における検討〜 日整超会誌:30(1):21-27.2018.

《著書》
臨床整形超音波学　6　理学療法における超音波の活用法　5 足部における超音波ガイド下理学療法：長母趾屈筋の解剖・超音波解剖から足関節背屈制限を考える：医学書院,2022.分担執筆
Monthly Book Orthopaedics vol37(5),医師とセラピストをつなぐスポーツエコー活用：肘関節のスポーツ障害に対するエコーを活用したリハビリテーション-投球障害肘の内側部障害に着目して-,全日本病院出版会,2023.分担執筆

----- 学会発表（筆頭） -----
上腕骨外側顆上稜部での疼痛により肘関節屈曲可動域改善に難渋した一症例(第22回整形外科リハビリテーション学会学術集会)・2013年9月22日
上腕骨滑車縁に疼痛を認めた投球障害肘の一症例（第36回東海スポーツ傷害研究会）・2014年2月8日
当院における腱板断裂保存例の治療成績（第23回整形外科リハビリテーション学会学術集会）・2014年9月21日
浅指屈筋の収縮が内側側副靭帯の組織弾性に与える影響について（第27回日本整形外科超音波学会）・2015年7月4日
小円筋の組織性状とLittle leaguer's shoulderとの関係性（第24回整形外科リハビリテーション学会学術集会）・2015年9月20日
The Effect Obtained from The Contraction of Flexor Digitorum Superficialis Muscle for The Anterior Oblique Ligament of Medial Collateral Ligament on The Elbow Joint -A Consideration- （The 5th International Congress of Shoulder and Elbow Therapists）・May 18th-20th,2016,ICC JEJU,KOREA
Little leaguer's shoulderの痛みと小円筋との関係性（第28回日本整形外科超音波学会）・2016年7月2日
棘下筋と大菱形筋の筋膜連結が棘下筋の柔軟性に及ぼす影響について（第29回日本整形外科超音波学会）・2017年7月1日
肩関節前方部痛の解釈に苦慮した鏡視下Bankart修復術後の一症例　～前方組織の病態を見逃していた反省を踏まえて～（第26回整形外科リハビリテーション学会学術集会）・2017年9月23日
整形外科リハビリテーション学会シンポジウム　Basic Symposium
シンポジスト
肩関節後下方支持組織に起因する肩関節可動域制限の捉え方～ これまでのリサーチ結果を踏まえて ・2017年12月10日
大円筋と上腕三頭筋長頭の筋膜連結を考慮した運動療法の試み
〜拘縮肩における検討〜 （第30回日本整形外科超音波学会）・2018年7月8日
拘縮肩における肩関節下方関節包の動態観察の試み- 画像処理によるトラッキング手法を用いた検討 -（第32回日本整形外科超音波学会）・2021年7月17/18日
肩甲下神経を念頭においた後神経束への圧変動操作が及ぼす効果-組織弾性と可動域に着目して-（第33回日本整形外科超音波学会）・2022年7月24日（ポスター）

----- 講演 -----
平成３０年度 整形外科リハビリテーション学会 特別講演
基礎講演：肘関節障害を“攻める”エコーを活用した積極的保存療法〜スポーツ障害編〜を講演　 2019年4月27 名古屋コンベンションホール
2019年7月7日 第３１回日本整形外科超音波学会　シンポジウム２
運動器疾患に対するエラストグラフィの新たな展開において　シンポジスト　　タイトル；なぜ、超音波画像診断装置で拘縮（硬さ）を評価するのか？を発表
2019年7月7日　一般演題１０　エラストグラフィーにて　
腕神経叢の牽引刺激に伴う組織弾性と理学所見との関係　を発表
2019年7月20日　株式会社encounterにて　足関節背屈制限
をエコーで攻める！を講演
2019年11月2日　運動器機能解剖学研究所主催セミナーにおいて
FHLの解剖・超音波解剖から足関節背屈制限を考える!を講演
2020年2月1日　コニカミノルタジャパン株式会社主催
Knightビギナーズ　第3回ど基礎セミナー　リハビリ編において　肩関節動的エコー評価基本手技を講演　
2020年6月28日　先進運動器エコー研究会（SMAP -Sonography for MSK Activating Project-）主催　The 1st NeuroMusculoskeletal Ultrasound Online Meeting of SMAP(webセミナ-)　理学療法✖︎エコーの化学反応において　講演
2021年6月19日　セラピストのためのセミナー企画部　肩関節疾患の
機能解剖学に基づく評価と治療とエコー　講演
2021年7月3日　第４回蒲郡運動器研究会　疼痛評価のエコー活用術：投球障害肘編　発表
2021年7月9日(金) １単位で活かすリハビリエコー：第一弾　肘内側編において内側上顆のエコー解剖を講演
2022年1月21日(金) 1単位で活かす！リハビリエコー ～困った神経障害に対する積極的運動療法 頚部編part1～：牽引型胸郭出口症候群に対するリハビリテーションについて講演
2022年３月６日（日）日本運動器理学療法超音波フォーラムにおいて：末梢神経を基軸に考える肩関節拘縮治療について　講演
2022年10月7日第19回日本肩の運動機能研究会シンポジウム（投球障害肩と投球フォーム（何をどう治療すべきか））において：理学療法による投球動作の改善について講演
2023年10月13/14日第20回日本肩の運動機能研究会 combined sessionにおいて：凍結肩の理学療法-工夫と限界-について講演