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臨床で役立つ肩関節の教科書 【上肢スポーツ障害編】
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痛みの原因を見逃さない上肢スポーツ障害の
保存療法のポイントを徹底解説
肩関節の教科書【上肢スポーツ障害編】
■スポーツ選手のリハビリを担当するということは
スポーツ活動中の怪我などであなたがリハビリを担当する時、上肢の症状で多いのは「オーバーヘッドアクティビティー」による痛みや機能低下だと気づくでしょう。
オーバーヘッドアクティビティーは野球、バドミントン、バレーボール、テニスなどが該当します。
野球で言えば「ボールを投げる時の肩、肘の痛み」、バドミントンやテニスで言えば「スマッシュやサーブでの肩、肘の痛み」バレーボールで言えば「スパイクやサーブでの肩、肘の痛み」ですね。
こういったスポーツ疾患の場合、ADLは自立レベルであることがほとんどです。
ところが、私たちリハビリ担当者は「日常生活に復帰する」のを目標にした患者さんをよく担当します。
このちょっとしたギャップで、混乱や戸惑いを感じるのではないでしょうか?
■一般の患者さんへのリハビリとの違い
基本動作の中の「できない動作」、「制限のある動作」について評価、治療介入することに慣れていると、スポーツ障害の患者さんを担当する時に「何を評価したらよいか」悩んだ経験はありませんか?
スポーツ障害の患者さんは、手術後のリハビリである場合を除いて基本的にはADL自立しています。
日常生活には困っていない場合がほとんどです。
しかし、スポーツの場面では痛みなどの理由でパフォーマンスが制限されます。(日常生活に支障が出るような場合は手術が検討されますね)
保存療法でリハビリ介入する「上肢スポーツ障害」の患者さん。あなたならどんな評価、治療介入を行いますか?
「正直に言うと不安。ちょっと困る。自信はない。」と感じたまま担当していると、なかなか結果につながりません。
スポーツ障害の患者さんを担当する時、評価方法がわからなくて困っていませんか?
困りますよね。基本動作は自立レベルなんですもの。
では、どうするとよいでしょう?
■投球動作、スマッシュ、スパイク…スポーツ特有の動きを理解せよ
スポーツ障害の患者さん、つまり「選手」は競技復帰できないことが1番困っていることです。大会や試合の出場が近ければ尚更です。
プロアスリートなら生活がかかっています。学生アスリートは選手としての時間が限られます。
「スポーツ復帰(競技復帰)」が最終目標である選手たちは復帰が長引けば焦り、不安になり、モチベーションが低下します。
復帰できずに競技を断念する選手もいることでしょう。
そういった選手を担当するPT、OTへの期待やプレッシャーはなかなかなものです。
さらに、リハビリを担当するPT、OTがゴールに導けないとPT、OT自身も焦り、自信を失い、悪循環に陥ってしまいます。
そうならないためには「スポーツ特有の評価」を知るのが有効です。
例えばROMを測定したとしても、選手たちのROMは概ね正常可動域だったりします。
またはROM制限が症状と直接結びつかないことも少なくありません。
MMTを行えば4〜5の結果になるでしょう。
「いつもの」評価、測定だけをすると「本当の原因」を見落としがちです。
わずかな左右差、わずかなエンドフィールの差、そういうものが運動時の痛みにつながります。
また、運動時の癖なども影響します。症状の出ている部位と離れた部位であっても原因になり得ます。
「動きの中の問題点」に気付けないと改善に導けません。
それらは運動連鎖の視点から説明ができます。
スポーツ特有の評価を知ると「症状の原因」に近づけるのです。
■スポーツリハビリ保存療法の重要ポイント
肩関節や肘関節で多く起きているスポーツ障害のリハビリを保存療法で経過を見ていく時、大きく二つに分けて考えます。
1.症状の出ている部位に原因がある場合
2.他の部位に原因があって症状はその原因によって生まれた結果である場合
これらは分けて考えないといけません。
1のパターンであれば、症状が出ている原因の部位にアプローチを行い改善に向かうことができます。
しかし、2のパターンであると症状が出ている部位にアプローチを続けても改善に向かわない状況が生まれます。
それは「原因ではなく結果にアプローチしている」ことになるからです。
結果に結びつけるためのリハビリ介入には、自分自身が「結果を見ているのか、原因を見ているのか」気づいているのが分岐点になります。
では、あなたは「自分が見ているのは結果なのか原因なのか」気づけるでしょうか?簡単ではありません。
そこで、特に上肢で見られるスポーツ障害について学ぶオンラインセミナーをご紹介します。
講師の吉田一也先生は肩関節リハビリの専門家の1人として、臨床、教育の分野でご活躍されています。
競技復帰に強い希望を持つ選手の気持ちになんとか応えたい、しかし改善に結びついていない。そんなふうに困っている方はぜひご参加ください。
■講義内容
第1回:2025年1月9日(木)20:00〜21:00
1. スポーツ障害とは
2. スポーツ障害の原因
3. スポーツによる特徴(オーバーヘッドスポーツ)
第2回:2025年1月23日(木)20:00〜21:00
スポーツ障害に行うテストと動作分析
1. パフォーマンスの評価
2. 肩の機能評価
3. 肘の機能評価
4. 上肢全体の機能評価
第3回:2025年2月6日(木)20:00〜21:00
1. 上肢に対するアプローチ
2. 肘に対するアプローチ
3. 肩に対するアプローチ
4. 動作全体のパフォーマンスに対する介入例
管理No:95100閲覧回数:609回この情報を印刷する
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