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ベッドサイドのリハビリテーション ~ 急性期から回復期までの押さえておきたい基礎知識 ~
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【ベッドサイドリハビリの課題】
日本の人口比率で高齢者率が高まっているのはご存知だと思います。
リハビリテーション分野では介護保険や回復期以降で、高齢者との関わりが増える印象が強いのではないでしょうか?
しかし、当然ですが高齢者率が高まれば、急性期医療でも高齢患者の対応をする場面が増えてきます。
例えば、入院から手術までの数日。手術後から退院までの数日。ベッド上安静の時間が増えるほど、その後の機能回復は難しくなっていきます。
そして基礎疾患を多く抱える高齢患者では、急性期リハビリのリスク管理で難易度が上がります。
かといって、負荷や頻度を落としすぎたリハビリでは、機能回復に向かいにくくなります。
回復期のような手厚いリハビリを急性期でも行ってはどうか、という声も出ています。
そこにはマンパワーとリスク管理の課題が生じるのです。
【悩みと不安の原因「リスク管理」】
急性期のベッドサイドリハビリにおいて「早期離床」は、廃用症候群などの合併症予防の観点から広く推奨されています。
しかし広く推奨される反面、病態によってはリスク管理の観点から様々な留意点があるため、これを理解した上で介入を行うには、専門の知識が必要です。
慣れない療法士はリスク管理に苦手意識と不安を持っており、
「ヘッドアップに伴い心拍数や呼吸数が急上昇してしまい、十分に介入できない」
「運動負荷量の判断や、血圧変動など離床時のリスク管理に自信がない」
「術部などの痛みの訴えに難渋し、運動療法が進まない」
「臥床中にできる運動療法や関節拘縮改善法の引き出しが足りない」
などの悩みがあると聞きます。
重要性が高まる「ベッドサイドのリハビリテーション」ですが、臨床現場で聞かれる悩みや不安は少なくありません。
しかし、リスク管理など離床のエビデンスと基礎理論を学び、ベッドサイドならではの工夫と介入を行うことで、スムーズにリハビリテーションを進めることができるのも事実です。
【「安静臥床」中でもやるべきこと】
近年は診療報酬やクリニカルパスにより急性期病棟の入院期間は短くなってきました。
すでに知られていることですが、急性期に限らず回復期であっても、「安静臥床という寝たきりの状態」は、筋力低下・ROM制限・認知機能の低下など、心身に多大な影響を与えます。
特に筋力低下は顕著で、1週間の安静臥床で20%が低下すると言われています。
そのため、急性期・回復期ともに安全に離床を促すことが重要なのですが、たとえ離床ができなくても、ベッドサイドでの活動性を高めることが、重要な介入となります。
あまり意欲的ではない患者様でも、ベッド上で行えるセルフエクササイズを「一種目10分程度」導入したことにより、膝関節伸展可動域と伸展筋力が改善し、その後の立位介助量の軽減が見られたというケースがあります。
また、内科疾患により2か月安静臥床であった患者様が、ベッド上のエクササイズを継続し、離床許可が出た初日に院内歩行が自立できたというケースもあります。
【離床だけではないベッドサイドリハビリ】
廃用症候群に対してのベッドサイドリハビリ、術後または発症後急性期の早期離床を目指したベッドサイドリハビリ。
ベッドサイドリハビリの重要性は高まっていると言っていいでしょう。
急性期〜回復期〜在宅とシームレスにリハビリが提供できて、社会復帰に結びつけるためには「先を見越したベッドサイドリハビリのプログラム」が求められます。
ベッド上で行うリハビリが、将来のどんな能力獲得につながるのか。
それを考えながら行うベッドサイドリハビリは、大きな効果をもたらすでしょう。その逆は?上下肢の関節を動かす「だけ」のベッドサイドリハビリで効果が生まれるでしょうか?
【実はやることが盛りだくさんのベッドサイドリハビリを効率よく学ぶには】
ベッドサイドリハビリは疾患および病態ごとのリスク管理、離床につながる運動療法、ADL獲得に向けた多職種での連携に関する知識と実践が求められます。
そこに加えて、ベッド上安静を強いられた患者本人の心理ストレスに配慮した対応も行いたい。
やるべきことが多く詰まったベッドサイドリハビリですが、何から手をつけると良いかわからなくなってしまうのも事実です。
そこで、患者さんの心理状況、連携を念頭に置いたベッドサイドリハビリにフォーカスしたオンラインセミナーをご案内します。
ベッドサイドリハビリで自分の役割がわからなくなってしまう人におすすめです。
【講義内容】
第1回:2024年 8月2日(金)20:00〜21:00
「離床・臥床の基礎知識とベッド上セルフエクササイズ」
1.離床の意味と関わり方の心構え
2.臥床が心身に及ぼす影響
3.離床が心身に及ぼす効果と注意点
4.ベッド上でも行いたい離床を促進する運動療法
5.快適な入院生活を実現するヘッドアップ法
第2回:2024年 8月16日(金)20:00〜21:00
「リスク管理の基礎と安全な離床の手順」
1.リハ職に求められるリスク管理項目
2.離床時に必要な評価と離床の安全基準
3.安全な離床の具体的手順と注意点
4.ベッドサイドで安全にできる運動療法
5.合併症を防ぐポジショニング
第3回:2024年 8月30日(金)20:00〜21:00
「より効果的な多職種連携による介入」
1.多職種との連携による関節拘縮の予防と改善
2.多職種との連携による離床の促進
3.ベッドサイドで行えるセルフプログラム
4.心身ストレスを減らす環境設定
5.退院先をイメージした新しい習慣形成
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